令和5年度病院事業会計の決算について

公立小野町地方綜合病院企業団病院事業会計における決算についてお知らせします。

決算の概要

収益的収支は、総収益2,128,496千円に対し、総費用が2,143,976千円で、収支差引で15,480千円の純損失となりました。前年度の純利益111,019千円に対し126,499千円の減となりました。
資本的収支は、収入56,284千円に対し支出が97,483千円となり差引不足額は41,199千円となりました。不足額は、電子カルテ等の高額な医療機器の企業債償還が始まったことから、前年度(不足額21,246千円)より19,953千円増加しました。
令和5年度は、コロナ感染症患者受入による入院患者制限を解除したため、入院患者数が増加し、医業収益が増加した一方で、不足する医療専門職や組織の活性を目的とした職員採用による人件費の増加により赤字決算となりました。

(ア) 収益的収支

収益的収入のうち入院収益は963,470千円で、コロナ感染症患者受入れによる入院患者の制限を解除したことにより前年比36,400千円 (3.9%)の増加となりました。外来収益については、701,250千円で患者数の増加により前年比16,318千円(2.4%)の増加となりました。また、医業外収益では、コロナ感染症患者受入れによる病床確保補助金の減額等により前年比99,205千円(21.3%)の減少となりました。

収益的支出のうち給与費は1,151,894千円で、医療サービス向上や組織の活性化を図るため、看護師や言語聴覚士等の新たな採用により、前年比63,331千円(5.8%)の増加となりました。材料費は、387,093千円でC型肝炎等の高額な治療薬の処方減により前年比1,122千円(0.3%)の減少となりました。

経費は342,026千円で看護助手の派遣等の委託料の増加などにより前年比11,615千円(3.5%)の増加となりました。

また、訪問看護収益は35,191千円で、前年度比174千円(0.5%)の減少で、訪問看護費用についても37,104千円で前年度比898千円(2.4%)の減少となりました。利用者の入院が重なる時期もあり、訪問看護事業の収支では、1,913千円の赤字となりました。

 

(イ) 資本的収支

収入総額は56,284千円で、電子カルテに係る構成市町村負担金等の増加により前年度比7,189千円(14.6%)の増収となりました。支出総額は97,483千円で、電子カルテ等の高額な医療機器の企業債償還開始による企業債償還金の増額に伴い前年度比27,142千円(38.6%)の増加となりました。収入から支出を差し引いた不足額41,199千円は、過年度分損益勘定留保資金と当年度分資本的収支調整額で補填しました。